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ラズパイZeroにOSをインストールしてリモートアクセス(サーバー利用)

RaspberryPi

ラズパイZeroにOSをインストールします。ネットワークに接続してUbuntu(Linux)PCからSSH接続します。

ラズパイZeroをサーバー利用する

ラズパイをサーバー利用する場合は、比較的スペックの高いラズパイ3を利用します。Zeroは、ラズパイ3に比べれば少々非力で、本来サーバー向きではありません。しかし、自宅に設置する小型のファイルサーバーであれば十分な機能を発揮します。

今回作業の流れ

SSHの接続、コマンド操作は全てリモートPCを使って行います。ラズパイZeroを直接操作はしません。

RaspbianLiteをダウンロードし、SDカードへ書き込みます。

ラズパイにSDカード、電源、USBHUB、有線LANアダプターを接続します。

リモートPCからラズパイZeroにSSH接続します。

ラズパイZeroをアップデートします。

ラズパイZeroに固定IPアドレスを設定します。

ラズパイZeroを初期設定します。

準備

SDカードへの書き込み、SSH接続はUbuntu(Linux)PCから操作することを前提に説明します。また、ネットワークからリモート接続するため、初期設定ですがキーボードやモニターは不要です。

用意するもの

本体 RaspberryPi Zero
OSイメージ Raspbian Jessie Lite
SDカード 4GB以上のSDカード
電源 USB-ACアダプター
有線LANアダプター LAN-GTJU3
USBハブ U2HS-MB01-4BBK
RaspberryPi Zero(本体)

600円代で手に入るパソコン。1GHzのCPUと512MBのメモリーがあります。

SDカード

OSのインストールに欠かせません。容量は多いにこしたことはありませんが、4Gを選びます。書き込み速度の目安はクラスが「SDHCクラス10」か「UHS」を選択しましょう。

USB-ACアダプター

ラズパイZeroの電源用MicroUSBに接続する電源です。今回はUSBハブをつなぎますので、2.5A以上の容量を選びましょう。

有線LANアダプター(LAN-GTJU3)

ラズパイZeroはUSB端子が1つのみで有線LAN端子もありません。ネットワークに繋ぐにはUSBコネクタを接続してそこからネットワークケーブルを接続します。ラズパイに差し込むだけで使用できました。

USBハブ(U2HS-MB01-4BBK)

ラズパイZero本体のMicroUSB2.0に接続します。ここに有線LANアダプターを接続します。後々、キーボードやマウスを接続するかもしれませんので、USB端子が4つあると便利です。今回は、スマートフォン/タブレット向けのハブを使います。

OS書き込み作業、ラズパイZeroをリモート操作するPC

今回はLinuxを前提に説明しますが、windowsやMacでも操作可能です。

OS Ubuntu 16.04.1 LTS 64bit

ネットワーク環境

市販のブロードバンドルーターにラズパイZeroとリモート操作用のPCを接続します。

RaspbianLiteの入手・SDカードへ書き込み

①windowsまたはLinuxが動くPCを用意します。SDカードを接続しましたら、RaspbianLiteをダウンロードして書き込みます。

ズベリーパイにOSをインストール
Ubuntuで、RaspberryPiのOSをSDカードに書き込む

SSH接続

RaspbianLiteを書き込んだら、ラズパイZeroに挿す前にリモートアクセスの準備をします。

①SDカードをPCに接続し、bootディレクトリに「ssh」という名前のファイルを作成します。中身は空でOKです。

su -
cd /media/username/boot/
touch ssh

このファイルが存在することで、ラズパイZeroへのSSH接続が可能になります。

②リモートPC(Ubuntu)からSSHでアクセスするため、「arp-scan」をインストールします。「arp-scan」同ネットワーク上からラズパイを探すためのアプリケーションです。Ubuntuの端末を開き、以下のコマンドを入力して下さい。

sudo apt update
sudo apt install arp-scan

③ラズパイのネットワークインターフェースに割り当てられるMACアドレスを調べます。ラズパイZeroに使うUSB接続の有線LANアダプターをPCに挿して確認します。

Ubuntuの場合は、画面右上のインジケーターのネットワーク→接続情報(l)→接続情報のハードウェアアドレスに表示されているMACアドレスを見ます。私の場合は、「34:95:DB:xx:xx」でした。

ラズパイ3の場合:
有線LANインターフェースのMACアドレス先頭が「B8:27:EB」(英ラズパイ財団のベンダーID)になっています。

ラズパイZero、ZeroWの場合:
USB接続の有線LANアダプターを利用しますので、MACアドレスの先頭は、アダプター製造メーカーのベンダーIDです。PCに挿して調べましょう。

④ラズパイZeroにSDカードを挿し、有線LANアダプターと電源ケーブルを接続して起動します。

ラズパイZeroは、MicroUSBのコネクタが2つあります。画像の右側が電源用USBで、左側がUSB2.0です。電源ケーブルは必ず電源用(右側)に挿し、有線LANアダプターなどの周辺機器はUSB2.0(左側)に挿しましょう。間違えると、周辺機器を認識しません。

起動すると/bootディレクトリに作成したssh空ファイルは削除され、sshで繋ぐことができるようになります。

⑤少し待ったら、以下のコマンドを入力しましょう。ローカルネットワークのipアドレスとMACアドレスの一覧が表示されます。

sudo arp-scan -l

以下のような結果が出力されます。ラズパイZeroに接続したLANアダプターのMACアドレスが「34:95:db:xx:xx:xx」ですので、ラズパイZeroのipアドレスが「192.168.10.x」であることがわかります。

192.168.x.x	xx:xx:xx:xx:xx:xx	(Unknown)
192.168.10.x	34:95:db:xx:xx:xx	(Unknown)

⑥SSH接続をします。以下のコマンドでラズパイZeroに接続しましょう。IPアドレスは、⑤で調べたIPアドレス(192.168.10.x)です。

ssh pi@IPアドレス

「Are you sure you want to continue connecting(yes/no)?」と表示されるので、yesを入力してEnterを押します。すると「password:」と表示されますのでデフォルトの「raspberry」を入力してEnterを押します。

アップデート

RaspbianLiteを最新の状態にします。

①以下のコマンドでアップデートします。数分かかります。

sudo apt-get udpate
sudo apt-get upgrade

固定IPアドレス

サーバー利用しますので、固定IPアドレスを割り当てる設定をします。

①nanoエディタで、以下のファイルを開きます。

nano /etc/dhcpcd.conf

②「dhcpcd.conf」の末尾に、以下の内容を追記します。

interface eth0
 static ip_address=192.168.10.x/24
 static routers=192.168.1.1
 static domain_name_servers=192.168.1.1
static ip_address ラズパイZeroのipアドレスを記述します。「/24」は、ネットマスク(255.255.255.0)です。
static routers ブロードバンドルーターのIPアドレスです。
static domain_name_servers DNSのIPアドレスです。ブロードバンドルーターのIPアドレスを設定します。

初期設定

①以下のコマンドでラズパイの設定ツールを呼び出します。リモートPCの端末に表示されます。

sudo rasp-config

②言語・エリアを変更します。「4 Localisation Options」を選択し、「I1 Change locale」→「ja_JP.UTF-8 UTF-8」→spaceキー→OKを選びます。

③タイムゾーンを変更します。「4 Localisation Options」を選択し、「I2 Change Timezone」→「Asia」→「Tokyo」→Enterキーを押します。

④デフォルトのパスワード「raspberry」を変更します。「1 Change User Password」を選択し、→「OK」→任意のパスワードを入力します。

⑤設定画面を閉じて、ラズパイZeroを再起動します。

sudo reboot
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プロフィール

名前:イワサキ ユウタ 職業:システムエンジニア、ウェブマスター、フロントエンドエンジニア 誕生:1986年生まれ 出身:静岡県 特技:ウッドベース 略歴 20

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