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WiringPiのインストール

RaspberryPi

WiringPiは、GPIOを扱うためのライブラリです。

C言語のライブラリ

ラズパイにはGPIOというセンサや電子回路を繋ぐことができるポートがあります。WiringPiは、C言語で書かれたライブラリで簡単にGPIOを制御できます。C言語以外にも、PythonやPHPなどからもこのライブラリにアクセスできるようになっています(実際にはラッパが用意されています)。

WiringPiのメリット

ラズパイのGPIOを制御は、「echoコマンド」を使用して仮想ファイルにアクセスする方法で行いました。しかし、echoの後に長いパスを打ち込む必要があるので面倒です。WiringPiでGPIOを操作すれば、もっと簡単な記述で済みます。以下の方法がWiringPiを使用しない場合のGPIO制御です。

ラズパイでLチカ

ラズパイ環境

RaspberyyPi Raspberry Pi 3 Model B (Element14)
OS Raspbian 8.0

WiringPiの入手

WiringPiを使用するには、I2Cライブラリが必要です。また、入手するにはgitも必要です。I2Cライブラリはインストールしなくても動作しますが、いずれI2C通信なども行いますのでインストールしておきます。

①端末を開いて以下のコマンドを入力し、I2Cライブラリをインストールします。

sudo apt-get install libi2c-dev

②以下のコマンドを入力し、gitをインストールします。

sudo apt-get install git-core

③ホームディレクトリへ移動します。git cloneでWiringPiを入手します。

cd ~
git clone git://git.drogon.net/wiringPi

④wiringPiディレクトリとしてクローンされますので、wiringPiディレクトリへ移動します。ビルドを行います。

cd wiringPi
./build

⑤以下のコマンドで確認して下さい。バージョン情報が表示されれば完了です。

gpio -v

WiringPiの使い方(Lチカ)

wiringPiのテストをします。試しにC言語で、LEDを点滅させてみます。

①ブレッドボードとLEDを準備します。

ラズパイでLチカ

②以下のような回路を作ります。

【ジャンパーワイヤの接続】

(ラズパイ)3番ピン:GPIO2 - (ブレッドボード)A2  プラス極

(ラズパイ)6番ピン GND - (ブレッドボード)A6  マイナス極

【ブレッドボードの回路】

抵抗: B2 - B5

LED: (アノード)E5 - (カソード)E6

③ホームディレクトリに移動します。

cd /home/pi

④nanoコマンドで「testLED.c」というファイル名のプログラムを作成します。

sudo nano testLED.c
/* testLED.c */
#include <wiringPi.h>
#include <stdio.h>

#define WRITE_PIN 8

int main(void)
{
    if(wiringPiSetup() == -1){
        printf("error wiringPi setup\n");
        return 1;
    }
    pinMode(WRITE_PIN, OUTPUT);

    while(1){
        digitalWrite(WRITE_PIN, 0);  //LED off
        delay(1000);    //wait 1000ms

        digitalWrite(WRITE_PIN, 1);  //LED on
        delay(1000);    //wait 1000ms
    }
    return 0;
}

・ラズベリーパイの3pin(wiringPiでは8を指定)に接続したLEDを1秒間隔で点滅させるプログラムです。

・WiringPiは、wiringPi.hをインクルードすることでC言語から扱います。

⑤「CTRL+O」で保存し、「CTRL+X」で終了します。

⑥コンパイル・実行ファイルを作成します。

sudo gcc testLED.c -o testLED -lwiringPi

・wiringPiを使用するときにはコマンドに「-lwiringPi」を追加します。

・Raspbianはlinuxなのでgcc(GUN Compiler Collection)が標準で入っています。

⑥以下のコマンドを入力し、作成したtestLEDファイルを実行します。

sudo ./testLED

⑦Lチカします。プログラムを終了するには「Ctrl + C」を押します。

次回

PythonプログラムでLチカを行います。そのとき、PythonでWiringPiのImportを行います。

Raspberry Pi 3でpythonを使ってLチカ

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プロフィール

名前:イワサキ ユウタ 職業:システムエンジニア、ウェブマスター、フロントエンドエンジニア 誕生:1986年生まれ 出身:静岡県 特技:ウッドベース 略歴 20

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